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電子カルテの選び方のポイント

電子カルテの選び方のポイント

電子カルテは、クリニックの業務効率に大きな影響を及ぼす重要なシステムです。新たに選定する場合には、慎重に検討して最適なシステムを選ぶことが非常に重要です。では、具体的にどのようなポイントに気をつけるべきなのでしょうか。今回は、MICTコンサルティングの大西 大輔様を講師にお迎えし、電子カルテの選び方についてご説明します。

[セミナー日時:2021年12月6日 (月)]

電子カルテについて詳しくはこちら

1.サーバーのタイプ

電子カルテは、サーバーの運用タイプによって大きく3種類に分類できます。すなわち、(1)オンプレミスタイプ、(2)クラウドタイプ、(3)ハイブリッドタイプの3つです。それぞれの特徴を確認し、自院に最適なタイプを選定しましょう。

「オンプレミスタイプ」は、院内にサーバーを設置します。利用できる場所は基本的には院内で、外部から接続する場合はリモート接続の設定が別途必要です。
院内のみで完結し、インターネットに接続しない場合であれば、インターネットを介して外部から不正アクセスされるリスクはありません。また、インターネットに不具合が生じても、このタイプであれば電子カルテを利用できなくなることもありません。処理速度についても、回線速度に影響されることはなく、基本的にはサーバーの性能に依存します。

「クラウドタイプ」の場合、サービスプロバイダーが提供するサーバーにインターネットを介してアクセスします。インターネット接続ができれば、利用場所の制約を受けないという特徴があります。
一方、インターネットを介して不正アクセスされるリスクがあるため、アンチウイルスソフトやファイアウォール等で対策を講じる必要があります。インターネット接続にトラブルが生じた場合、電子カルテそのものが利用できなくなるリスクにも注意しましょう。回線速度が低下すると、電子カルテの処理も影響を受けるかもしれません。
また、カスタマイズの自由度は低いのが一般的で、プロバイダーごとのサービス仕様をしっかりと確認しておく必要があります。

オンプレミスとクラウドを併用する形態が「ハイブリッドタイプ」です。クラウドタイプ同様、インターネットの接続を前提とするため、アンチウイルスソフトやファイアウォール等によるセキュリティ対策は必要です。しかし、万が一インターネット回線にトラブルが生じた場合は、オンプレミスのみに切り替えて利用できる点はメリットです。

こうしたタイプごとのメリット・デメリットや特徴をチェックして、自院の要件に最も適したものを選ぶと良いでしょう。

1.サーバーのタイプ

2.機能・操作性

機能・操作性という観点で、電子カルテを比較する際に注意したいポイントをご説明します。

まずは機能について確認しましょう。
特にチェックしたいのは、電子カルテの標準機能です。クリニック向けのシステムの場合、カスタマイズができないことも多いため、足りない機能があったとしても個別開発で補えない場合があります。そのため、標準機能で自院の要件を満たせるかをしっかりと確認しておきましょう。

とはいえ、すべての要件を満たす製品があるとは限りません。電子カルテの選定にあたっては、自院で重視する要件はどれか、あらかじめ優先順位をつけておきます。この優先順位は、診療科によっても異なります。どの機能が必要かしっかりと見極めて選択することが、電子カルテの導入を成功に導く鍵になります。

また、仕様で謳われる機能が本当に求めているものであるかどうか、実際に操作してみないとイメージが掴めない場合もあります。「こういう動作をしてくれる機能だと思っていたのに、導入してみると違っていた」ということのないよう、できる限り導入前にデモなどで確認するよう注意しましょう。

2.機能・操作性

次に操作性です。
はじめに、ボタンの配置や数を画面で確認しましょう。画面上での配置がバラバラだと、クリックするのも一苦労です。また、数が多すぎても使いづらさを感じるでしょう。

続いて、過去のカルテを並べて表示しながら、カルテを作成できるかを確認します。過去のカルテを参照するたびに、画面を開いたり閉じたりするのは非効率です。シンプルな操作でカルテを作成できるかを確認しましょう。

今まで紙カルテで慣れ親しんでいる2号用紙に近い画面構成であるかも、ぜひチェックしたいポイントです。どこに何を記入するか、すぐに習得できる電子カルテなら、スムーズに運用を開始できます。

2.機能・操作性

以上が、機能や操作性という観点で確認しておきたいポイントです。なお、こうしたポイントとともに注意したいのが、電子カルテメーカーの担当者の知識やスキルが豊富であるかどうかです。機能や操作性はメーカーごとに違いがありますが、設定や運用で不足する機能を補ったり、利便性を向上したりすることも可能です。こうした対応をどこまで柔軟に行えるかは、メーカーの担当者の力量によるところも多いのが実情です。

3.レセコンの機能性

一般的に、クリニックでは電子カルテとレセコンをセットで購入します。選定の際、「電子カルテの性能・機能はしっかりチェックしていたが、レセコン側は確認が漏れてしまっていた……」といった例もよくあります。しかし、クリニック全体の業務効率化を達成するには、レセコンの機能性は見逃せないポイントです。

薬剤やレセプトなどのチェック機能、統計機能、算定アシスト機能などは、特にしっかりと内容を確認しましょう。また、添付文書も開ける機種なら、レセコン上でさまざまな情報を確認できて便利です。今後のオンライン化の流れを考えると、オンライン請求やオンライン資格確認にも対応している機種の方が良いでしょう。

また、電子カルテとレセコンが一体型なのか、連動型なのかも大切なポイントです。一体型であれば、電子カルテとレセコンのサポートが一体となっているため、万が一のトラブルの際にもスムーズに対応してもらえる可能性が高まります。

3.レセコンの機能性

4.コスト

コストを構成する要素は主に「ハードウェア・ソフトウェア・カスタマイズ・導入サポート/研修・保守」の5つです。オンプレミスではなくクラウド型にする、レセコン一体型ではなくORCA (オルカ)連動型にするなど、機能を絞ればコストダウンは可能です。ただし、自院に何が必要かを慎重に見極めることを忘れないようにしましょう。たとえば、研修をメーカーに依頼せずに自院で対応するというケースもありますが、時間や手間がかかり、業務効率に悪影響を及ぼさないとも限りません。コストばかりに着目するのではなく、総合的な視点での判断が求められるのです。

4.コスト

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