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2024年調剤報酬改定を見据えた戦略的薬局DX

【レポート】2024年調剤報酬改定を見据えた戦略的薬局DX

メディコムでは薬剤師の方や薬局関係者の方を対象に、2023年8月25日に「2024年調剤報酬改定を見据えた戦略的薬局DX」をテーマとしたセミナーを開催いたしました。

講師には、杉本修康様を迎え、講演後には薬局団体や視聴者の方々からのご質問もいただき非常に議論が白熱した1時間半となりました。セミナーで司会進行を務めていただいた、ドラビズon-line編集長の菅原さんに振り返っていただきました。

■菅原幸子 自己紹介文
老舗業界紙のドラッグマガジン社が発行する「月刊ドラッグマガジン」で編集長を務めさせていただき、薬局・薬剤師業界の記者歴は20年以上になります。2020年7月に株式会社ドラビズon-lineを起業。現在、WEBメディア「ドラビズon-line」を運営しています。厚労省の審議会や規制改革会議をはじめとした行政のほか、日本薬剤師会・日本保険薬局協会・日本チェーンドラッグストア協会などの各種関連団体の定例会見などにも、現場に足を運んで取材を続けています。

■今回のセミナーのご紹介
<このセミナーで分かること>
・薬局が採るべきマーケティング戦略
・SNSの具体的な活用方法
・在宅の営業資材の具体的な提案方法

「より良いサービス」は薬局の戦略になり得るか?

杉本修康氏が薬局経営者として特徴的なことの1つは、アメリカの大学院で経営学(MBA取得)を学び、マーケティングコンサルの会社にも就業経験があることです。マーケティングの視点から、今の薬局の戦略を俯瞰して見ることができるのは強みであるといえるでしょう。その視点から実践している具体的な事例を数多く紹介いただきました。
戦略を構築するために杉本氏は「長期にわたって選ばれ続ける、長期利益を獲得できる薬局になること」を挙げます。ここで「より良いサービス」を目指すと、競争に巻き込まれる可能性があるとし、「異なる価値」を目指すべきだと指摘しました。現在、国が進めるDXについては、DXは目的ではなく、この「薬局の価値」を生み出すための手段であるとの位置付けをぶらさないことが非常に重要とも指摘しました。

SNSは「空の写真」で周辺住民にピンポイント訴求

具体的には「Smart Pharmacy」と題して、SNSから集客、オンラインサービスを拡充し、非オンラインでの薬局サービスを磨くというサイクルを回しているとのことです。SNSでは、店舗周辺の気温、天気、空の写真など、ピンポイントで周辺住民に関心を持ってもらう情報を発信しています。その結果、総インプレッション(見てもらえた回数)は17万3000回までに達し、「いいね」を押すなどの何らかの反応を示したユーザーの割合を図るエンゲージメント率は、22.7%になっているそうです。
オンラインでのサービス拡充では、LINEを活用したフォローアップを行っているとのこと。杉本氏はこのフォローアップは服薬指導のベースづくりとなるものだとし、導入によってトレーシングレポートの発件数は増加傾向にあるとしました。予定通りの来局間隔を導く効果もあるとし、これは経営としても患者様の継続治療の意味でも好影響だとしました。

薬局スタッフが特産品をセレクト

「非オンラインによる薬局体験」では、例えば薬局スタッフが特産品をセレクトし、看板商品を店舗に設置しているそうです。「なると金時」では、徳島市中央卸売市場内の卸業者と直接取引。そういった工夫によって、他社に真似しづらい薬局体験をつくっていることを紹介しました。こうした看板商品は、期間限定のキャンペーンなどを打つことで売上も上々で、7月〜9月、1店舗の実績で17万円の売上になったといいます。

そのほかの講演内容

杉本氏はこれまでの講演で同社の在宅事業に触れることはあまりなかったといいますが、今回はご紹介いただきました。直近3年間では同社の在宅実績は徐々に拡大傾向にあるそうです。
営業のポイントは、相手である施設運営者が「欲しいもの」は何かという視点で、その課題を解決する提案を行うことだといいます。例えば施設側に「入居率への寄与 未病に手厚い施設へ」との価値を提供するものとして、同社の提供する健康フェアイベントとアセスメントは“未病”に直結することなどを訴えています。それは施設の安定した入居状態の維持 にも寄与するものだと訴求することができます。
今回のセミナーでは、同社の施設向け取り組みと、その効果の訴求ポイントも具体的に解説いただいています。
後半は薬局関連団体・視聴者からの具体的な質疑応答もあります。
明日からの業務に活用できる具体的な施策が満載です。ぜひセミナーをご視聴ください!

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