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電子カルテ 医師 事務長 2024.03.04 公開

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PACSとは?導入メリットや電子カルテとの違い、選び方などを紹介

近年、医療現場でもデジタル技術の活用が進み、PACSと呼ばれる医療用画像管理システムが欠かせないものとなりつつあります。レントゲン・CT・MRIといった医療画像をデジタル画像として受信・保存・管理できることより、院内外での画像共有や業務効率化ということが可能となります。この記事では、PACSの概要やRIS・HISなどとの違い、導入によるメリット、選び方を解説します。

※本内容は公開日時点の情報です

#機器選定ポイント #業務効率化 #システム入替

目次

そもそもPACSとは?

PACSとは?導入メリットや電子カルテとの違い、選び方などを紹介

PACS(Picture Archiving and Communication System)は、パックスと呼ばれる医療用画像管理システムのことを指します。

PACSは、レントゲンやCT、MRIなどの画像撮影装置から受信したデジタルデータを保管・管理・伝送します。

PACSの導入によって、従来のフィルム画像のような運搬・保管の手間を削減できます。また、画像共有がスムーズになるため、医療現場での診断や治療などにも重要な役割を果たしています。

PACSでできること

PACSはレントゲンやCT、MRIなどで撮影した医療画像をデジタルデータとして保管するため、従来のフィルムで管理していた医療画像の保管スペースを削減できます。

また、PACSは医療機関内だけでなく、遠隔地からでも画像にアクセスできるため、最適なタイミングで診断や治療に役立てられるでしょう。PACSを院内の電子カルテや放射線情報システム(RIS)など、他のシステムと連携すれば、業務効率化につながります。

PACSは2種類ある

PACSは、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。それぞれの特徴や違いを解説します。

クラウド型

クラウド型のPACSは、医療画像データをクラウド上に保存し、管理をします。外部のサーバーを利用するため、保守管理の手間が必要なく、オンプレミス型に比べて導入が比較的容易です。ただし、クラウド事業者のサーバーを利用するため、システム利用料が発生します。また、セキュリティ面には注意が必要です。

オンプレミス型

オンプレミス型のPACSは、医療画像データを院内のサーバーに保存・管理するシステムです。既存のシステムと連携しやすい特徴があります。外部のデータセンターを利用しないため、クラウド型に比べてセキュリティ面でのリスクは低いと考えられるでしょう。ただし、サーバーやネットワーク設備などの初期投資やランニングコストがかかります。

PACSと他システムの主な違いは?

PACSとRISやHIS、また従来のフィルムとの主な違いを解説します。

RISとPACSの違い

RISとは放射線科情報システムのことであり、Radiology Information Systemの頭文字から名付けられています。放射線科の予約管理や、患者さんごとの検査情報の集約、レポート作成などが主な機能です。RISは画像に関連する情報管理、PACSは撮影した画像自体を管理するという違いがあります。

HISとPACSの違い

HISは病院全体の患者情報を扱うシステムのことで、Hospital Information Systemの頭文字から名付けられています。HISには、会計システムや処置実施情報入力システム、電子診療録システムなども含まれます。PACSが主に放射線画像データを専門に扱うシステムであるのに対し、HISは医療機関全体のさまざまな情報を一元管理するシステムといえるでしょう。

フィルムとPACSの違い

PACSは、従来のフィルム画像のような焼き付け作業が不要です。そのため、画像処理と診断がよりスピーディーかつ効率的になります。また、立体画像の合成など複雑な分析も可能となるため、診断の質向上に役立ちます。さらに、過去の画像へのアクセスが容易となり、スピーディーな検索や閲覧が可能となります。

PACS導入によるメリット

PACSを導入するメリットは、主に以下の3つになります。

業務効率化につながる

PACSを導入するメリットの一つに、業務効率化が挙げられます。

PACSを導入することにより、画像データの転送が迅速になるため、診断や診察の待ち時間を大幅に短縮できます。従来のように検査室で撮影した画像をフィルムに焼き付け、診察室に搬送する業務も不要になるため、業務効率化につながります。

また、PACSは画像の検索もラクにできるため、膨大なフィルムの中から探す手間も削減できます。オーダリングシステムや電子カルテを連携させれば、さまざまな情報を一元管理できるため、さらなる業務効率化が期待できるでしょう。

画像情報を共有できる

PACSを導入することで、医師は患者さんの画像データをリアルタイムで共有できます。遠隔地でも閲覧可能なため、医療機関内はもとより異なる施設でも画像データを参考にしながら適切な治療につなげられるでしょう。

診断医へ画像を送付する際、従来のフィルムでは配送のための梱包や運搬作業などが必要でした。PACSであれば、主治医の依頼によって撮影した画像データを転送するだけで済み、配送にかかる労力やコストを削減できます。

医療ミスの防止につながる

PACSの導入によって、医療ミスの防止につながる可能性が高まります。いままでのフィルム画像の管理方法では、紛失や取り違えなどの人的ミスが発生するリスクがあります。PACSでは患者IDと紐付けてデータ管理を行うため、人的ミスのリスクを回避しやすくなるでしょう。

PACSを選ぶ際のコツ

PACSを選ぶ際のコツには、以下の4つが挙げられます。

  • クラウド型・オンプレミス型のいずれかを選ぶ
  • 費用は負担にならないか
  • サポート体制は万全か
  • セキュリティ面で不安はないか

それぞれ解説します。

クラウド型・オンプレミス型のいずれかを選ぶ

PACSを選ぶ際、クラウド型とオンプレミス型それぞれの特徴を把握して選ぶことが大切です。
クラウド型は初期費用を抑えやすく、インターネットに接続できる環境であれば利用できるため、遠隔診療にも役立ちます。一方、オンプレミス型は初期費用が高い傾向にありますが、カスタマイズしやすい特徴があります。
自院のニーズや診療方針にどちらが適しているのか、よく検討して選ぶようにしましょう。

費用は負担にならないか

PACSを導入する際には、費用が自院にとって負担にならないか、よく検討する必要があります。
製品の費用は、メーカーによって異なります。また、クラウド型・オンプレミス型かどうかによっても変動するため、複数のメーカーに見積もりを出してもらいましょう。初期費用だけでなく、ランニングコスト、将来的にアップグレードや買い替えなども含めて比較・検討することが大切です。

サポート体制は万全か

PACSを選ぶ際、サポート体制が万全かどうかの確認は必要不可欠です。操作の疑問が生じた際や、システム障害など不測の事態が起こっても随時対応可能なサポートセンターがあるか、バックアップ体制などを事前にチェックしておきましょう。

セキュリティ面で不安はないか

PACSを導入する際、セキュリティ面で不安がないメーカーを選ぶことは極めて重要です。PACSは患者さんの画像データや診療情報を取り扱うため、システムの安全性や画像データの保護など、セキュリティ対策を講じている信頼と実績のあるメーカーを選びましょう。

電子カルテのご相談はメディコムに

ウィーメックス(旧PHC)では、オンプレミス型とクラウド型を融合させたハイブリッド型電子カルテ「Medicom-HRf Hybrid Cloud」を提供しています。

通常は院内サーバーを利用し、障害時にはクラウド上のアプリケーションに切り替えられ、状況に合わせて使用できます。院内外でのカルテ閲覧や入力が可能なため、訪問診療や自宅などでも利用できます。

また、画像ファイリングシステムだけでなく、予約システム、Web問診など約170社のシステム・機器との連携が可能です。PACSと連携可能な電子カルテの選定を検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。

クリニック向け電子カルテ 「Medicom-HRf Hybrid Cloud」の詳細はこちら

PACSの導入でさらなる業務効率化を

PACSの導入によって、従来のフィルム画像のような運搬・保管の手間を削減できるだけでなく、院内外での画像共有や業務効率化が可能となります。院内だけでなく、遠隔地からの情報共有も可能なため、医師は最適なタイミングで画像を閲覧でき、スムーズな診療・治療を提供できます。

また、PACSを院内の放射線情報システム(RIS)や電子カルテなど他のシステムと連携することによって、さらなる業務効率化につながるでしょう。

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