電子カルテ機器連携の歴史 Medicom with「予約システム」
待ち時間の短縮を求めて 予約システムの導入が増加
具合の良くない患者さんにとって、待つというストレスは大きい。携帯電話の普及で、「待ちぼうけ」がなくなったといわれる現代において、患者さんを待合室に長時間待たせるか否かは、クリニックの評判に影響しかねない。特に、小さなお子さんが来院する小児科などでは、患者さん間での相互感染につながるケースもある。
そこで、電話やオンラインによる予約システムが脚光を浴びた。なかには待合室にディスプレイを設けて、現在の呼び出し番号や待ち時間が表示されるタイプのものも登場した。
受付情報のやりとりが、予約システムとの連携メリット
もともと予約システム自体は、以前から歯科医などで導入されていた。それがクリニックに導入され、電子カルテやレセコンと連携するようになった。再来受付をする際に、患者さんのデータを電子カルテに送れないかという要望から、メディコムでは連携に向けての開発をスタートさせた。
受付情報は予約システムより送られ、電子カルテの受付患者一覧に反映される。これを見れば、「予約」「緊急」「診察待」などの受付状態や、何時に受付をしたかの情報までがひと目でわかる。また患者属性情報が連携できるため、予約システム側での入力が不要で、データの二度打ちによる誤登録が予防できるメリットもある。
様々な種類の予約システムの登場により、クリニックに合った選定ができるように
このように受付情報のやりとりが、メディコムの電子カルテやレセコンとの大きな連携メリットのひとつなのだが、予約システム自体もニーズに合わせて、様々なものが登場してきた。予約枠の種類では、時間を予約する「時間予約」や予約順に番号を発番する「順番予約」、幅を持たせた時間枠に対して一定の人数を予約する「時間枠予約」などがある。予約の取得方法についても「インターネット予約」「自動音声電話による予約」「来院時のタッチパネル操作による予約」など様々な形態のものが登場した。
また、院内表示のディスプレイを好みで変更可能なものやお客様への通知方法を設定できるなど、「予約」以外の部分のカスタマイズができるメーカーも増えている。「予約」を含めた患者さんの動きを見直すことで、より患者満足度の高いクリニックにつながるのではないだろうか。
電話での自動応答や、パソコン・携帯電話からのインターネット経由で、患者さんが医院に行く前に診療の予約がとれるシステム。1時間を分単位で何枠か割り振って、空いているところを埋めていくタイプの「時間予約」と、アクセスした順番に番号を発行していく整理券タイプの「順番予約」などがある。