電子カルテ機器連携の歴史 Medicom with「心電計」
他社に先駆けて心電計との連携を実現
心臓の動きをコントロールしている電気の変化を記録する心電計は、内科の必需品。そのためメディコムは、電子カルテを発売した当初から心電計との連携を望むドクターの声をいち早くキャッチして、連携用オプションソフトの開発に着手。心電計ベンダーと連絡を取りながら開発を進め、インターフェースの互換性を調整する苦労はあったものの、電子カルテと心電計の連携を他社に先駆けて実現した。モダリティ連携としてはX線(CR)に続いて、今から約6年以上も前のことだった。
電子カルテにインストールしたビュアソフトで波形を表示
連携するために必要とされるのは、電子カルテに連携用ソフトと心電計ベンダーの提供するビュアソフトをインストールすること。ビュアソフトが心電計と連動し、波形データのファイリングと表示を行う。そして、このビュアソフトと電子カルテが連動し、カルテ画面からその患者さんの心電図を表示することができる。
心電図を表示するまでがとてもスムーズなため、電子カルテのアプリケーションのひとつと勘違いしそうだが、正確にはビュアソフトは心電計ベンダー側が提供しているもの。ちなみにビュアソフトには、心電図を表示させるための様々な優れた機能が備わっており、各心電計ベンダーのスキルやノウハウが詰まっている。
ペーパーレス運用の恩恵とデータ管理の正確性に注目
連携することで、今まで心電図の紙を取りにいっていた手間等が省け、ファイリングも容易になるというメリットは大きい。波形データは、心電計の測定後すぐに電子カルテと連動し、クリックすればビュアソフトが起動して心電図が表示される。
また、連携させることにより誤ファイル等がない、正確なデータ運用や管理が可能となるとともに、電子カルテを中心としたデータの一元管理が実現できる。
心房負荷、心室肥大、心筋虚血、心筋梗塞、伝導障害、不整脈、血清電解質の異常などを確認する心電計。1928年ドイツで三極真空管心電計が開発され、1934年には日本初の同タイプの試作品が登場。近年は、小型の装置を身につけて24時間にわたって連続記録するホルター心電図など、心電計も多様化した。