《ここがポイント!》
- 厚労省は、2025年度の専攻医募集における「特別地域連携プログラム」の要件変更を見送る方針を示した。当初、日本専門医機構が提案した医師少数区域への新規派遣要件追加は、地域偏在助長の懸念から見送られ、現行の連携要件を維持して11月からの専攻医採用に反映される。
- 厚労省は今後、プログラムの実効性を検証しつつ、改良を加える方針。また、シーリング対象外施設の実態調査も24年度中に報告予定。
~医道審議会 医師分科会 医師専門研修部会(令和6年度第2回 9/9)《厚生労働省》~
特定の地域や診療科への医師の偏在を是正するための専攻医のシーリング(採用数の上限の設定)を巡り、厚生労働省は9日、2025年度の専攻医の募集で、「特別地域連携プログラム」に参加する研修先施設の要件として「医師少数区域」への医師の新規派遣を加えないことを医道審議会医師専門研修部会に提案し、了承された(資料P9参照)。
特別地域連携プログラムに参加する連携先の要件の見直しは、日本専門医機構が7月の専門研修部会で提案していた(資料P4参照)。
医師少数区域にある病院へ医師を1年以上新規で派遣することを新たに求める内容だったが、都道府県内での地域偏在を助長しかねないなどの慎重論が専門研修部会や都道府県から相次ぎ、見送ることにした(資料P7参照)。
厚労省は、医師の新規派遣を連携先の要件に含めず、既存の要件の通りにするとしている。25年度のシーリング案に対する厚労相の意見書に盛り込み、専門医機構が11月から行う専攻医の採用に反映させる。
特別地域連携プログラムは、医師不足が顕著な地域の医療機関と1年以上連携することを条件に、シーリングとは別枠で専攻医の採用を認める仕組み。厚労省は、地域偏在是正の実効性などを検証しながら、連携先の要件などに改良を加える方針も示した。また、シーリング対象外の基幹施設のプログラムのうち大都市などの連携先で研修期間の大部分を勤務するケースの実態を調査し、24年度中に報告する(資料P9参照)。
(資料公表日 2024-09-09/MC plus Daily)
資料:令和7年度専攻医募集におけるシーリング案に対する厚生労働大臣からの意見案(厚生労働省)
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