事業戦略について

佐藤 浩一郎

PHCホールディングス
代表取締役副社長
最高執行責任者（COO）

PHCグループは2022年11月に公表した中期経営計画「Value Creation Plan FY2022-2025」で各事業を基盤領域と成長領域に整理しました。基盤領域は競争力の高い中核技術や強固な顧客資産がある我々の中心事業です。収益の柱でもあり、今後も注力して参ります。

一方で基盤領域には成熟市場も多く、より大きな市場成長を取り込むことはグループ全体の成長にとって重要な課題と認識しています。我々は基盤領域における我々の強みが生かし、グループ内の他の事業とのシナジーも活用しながら狙える周辺領域を成長領域として定義しました。具体的には個別化検査・診断ソリューション、デジタルヘルスソリューション、先端治療開発ソリューションであり、PHCグループならではの価値の提供を目指します。

個別化検査・診断ソリューションでは、埋め込み式で180日間連続使用できるCGMの米国での拡販により、既存ユーザーである糖尿病をお持ちの方へ新たな選択肢を提供します。POCTの開発ではこれまでPHCとLSIメディエンスそれぞれで行っていましたが、これらを統合し、グループの力を結集してPHCならではの製品開発・販売に取り組みます。

デジタルヘルスソリューションでは、レセプトコンピューターや電子カルテで診療所のシェアトップという顧客基盤を基に、医療DXを強力に推進します。

先端治療開発ソリューションにおいてはBGMで培ったセンサ技術を活用した細胞代謝分析装置等、PHCの技術的な強みを生かした独自の価値を提供していきます。

また、デジタル病理、AI診断の領域でも外部パートナーの力を借りながら、既存顧客に新しい価値を提供します。
これらは今後のPHCグループを牽引する事業です。集中的に投資をしながら事業の拡大とバリューベース・ヘルスケアの実現加速に貢献していきます。