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みなと元町小児科様(兵庫県神戸市中央区)

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みなと元町小児科 院長大内 勇児 先生

診療科目
内科/小児科

※本内容は公開日時点の情報です

目 次

患者のニーズを捉えた診療環境へ

「クリニック本意の診療は、いつまで続けられるのか――。医療サービスは患者の生活様式やニーズ、利便性によって変わるべき」。そうした考えに基づいて、柔軟な医療サービス提供を目指して開業した兵庫県神戸市のみなと元町小児科。院長の大内勇児先生は、診療方針の第1に「地域・患者に求められる医療を提供すること」ということを掲げています。「診療時間や小児予防接種、新型コロナウイルス感染症に対する発熱外来など、その時々で変化する需要を敏感に感じ取る柔軟さが必要です」(大内先生)と、診療方針の意図を説明しました。

実際、診療時間は日曜・祝日も含め午前診療は毎日行っています。小児患者の両親は共稼ぎの場合が多いことに対応するためです。「小児の休日・夜間診療を受診した際の処方は1~2日分だけで、週明けにあらためて受診しなければなりません。それなら午前診療だけでも日曜・祝日も対応しようと考えました」と大内先生。

同クリニックの診療時間は平日(月・水・木・金)の午前診療は9~12時、午後2~3時30分は予防接種・健診に当てられ、午後4~7時に夕診。午前診療のみの火・土・日祝日は9~13時まで診療を行っている。平日の受診患者が60~70人であるのに対し、日曜などの受診数は40人程度あると言います。「土・日の診療は救急でなくても需要が高く、前日までの予約で半数が埋まる状態です。その一方で、一般的に受診患者が多いとされる休診明けの月曜に混むことがなく、私一人が診療にあたっている当院にとって大きなメリットです」(大内先生)

こうした診療体制をつくり上げるには、当然ながらスタッフや休日処方に対応できる調剤薬局などとの体制があってこそ可能です。看護師や受付スタッフは、開院前に日曜・祝日診療を前提として募集しており、応募者は理解の上で採用されています。「日曜などに働けるクリニックに勤めたかったというスタッフが応募してくれました。交通の便がいいこともあり、日曜・祝日勤務のために大阪市内から通勤してくれる看護師もいます」(大内先生)
また、クリニック隣にはOTC医薬品や日用家庭用品も扱う調剤薬局があり、日曜・祝日営業を開始したことも休日診療体制の可能にしました。その背景には、開院した場所が140年以上の歴史があるとされる神戸元町商店街であることもかかわっています。歴史を持ちつつ活性化を図りながら現在でも賑わっているアーケード商店街であり、加盟店同士の相互協力なども普通に行われています。そうした加盟店の協力が得られやすい環境でもあったと言えます。

そもそも大内先生がアーケード商店街で開業しようと考えた動機は、ご自身が近隣に住んだ経緯があったことに加え、日常生活圏の一部である商店街は通院しやすい環境であることや診療待ちの間に子供が不用意に院外へ出ても安全であることだと指摘します。「比較的元気な患者、あるいは同行してきた兄弟など、子供は待っている間に院外にふらっと出ることもあります。車の往来がある路面ビルなどは避けたいと考えていましたし、商店街なら隣近所の人たちの目も届きやすいメリットがあると思いました」(大内先生)と、開業地の選定理由を挙げています。また、「メディカルモールへの入居など、月並みのことはしたくありませんでした」とも言う大内先生。

患者のニーズを捉えた診療環境へ

求められる医療サービスに即したシステム環境

病院および開業前のクリニック勤務医を通じて、ほとんど電子カルテ運用を続けてきた大内先生は開業時の電子カルテ導入は当然と考えていました。「紙カルテは非効率であり、診療スピードを考えれば電子カルテでないと現在の患者数に対応できません」。待ち時間の少ないスピーディーな診療を求める患者家族のニーズを考えても、電子カルテは必須であり、「診療データの正確性を担保できる」(大内先生)と言います。

電子カルテの機種選定においては、開業コンサルタントの提案と数社のデモンストレーションなどで検討したと言います。大内先生がメディコムの電子カルテを採用した一番の理由は、これまでにも使用した経験があったからです。「操作感や画面構成などがスタンダードだというイメージがありました。初心者でも使いやすく、スタッフや非常勤医が使用することになっても、独特な操作性がないところがいいと考えました。それらが長年、クリニック電子カルテのトップシェアを維持してきた裏付けであり、信用度も高いと思っています」(大内先生)
また、販売代理店がクリニックから徒歩数分にあったことから、「システム的なトラブルがあっても、すぐに対応してもらえるだろう」(大内先生)という期待感、安心感もあったそうです。

患者・家族のニーズにマッチした医療サービスの提供を強く指向する大内先生。受診やシステム環境も患者両親のニーズに沿って整備しています。その例が開業時に導入したWeb予約サービス、Web問診サービス、セルフレジなどです。新型コロナウイルス感染症の拡大により対面でのやり取りをできるだけ回避したいという理由もありますが、患者の両親はスマートフォン、ネットを使いこなす世代であり、そうした行動を求める時代だと認識しているからだと説明します。

Web予約サービスは原則、初診も予約制で始めたことから必須の機能として導入しました。前述のように午前診療のみの土曜・休日は24時間受付の予約サービスだから可能になっています。また、毎日14~15時30分の午後診療は予防接種と健診に割り当てて、効率よく実施できていると言います。予約情報はクラウドサービスから電子カルテに取り込むことが可能。「午前診療の約40件を電話予約で受けるだけで大きな業務負担になります。予約キャンセル・再予約などもリアルタイムに対応できることもWebサービスだからこそです」(大内先生)

Web問診の活用は、新型コロナで大きな成果を上げました。2022年1~3月半ばの第6波では家族を含め約300人の新型コロナ診断を実施したと言いますが、「家族が陽性になった際に問診に入力してもらえれば、事前電話なしで外来可能としました。事前に把握できれば即座に感染症診察室に通し、効率的に検査できました」と大内先生。

求められる医療サービスに即したシステム環境

意外に役立った特記事項の情報共有

Medicom-HRシリーズを運用する中で、効率的な診療に役立っていると挙げたのは、シート入力機能です。特に乳児から始まる数々の予防接種で役立っています。「小児のワクチン接種は複数種を同時接種する場合もあり、一つずつすべてのワクチン名や接種量、接種部位などをカルテ入力するのは非常に手間がかかります」(大内先生)と指摘。

「ワクチン」というタブに収載したシートにはインフルエンザ、おたふくかぜ、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチン、4種混合など多数のシートが用意されています。対象ワクチンのシートで接種日、接種時体温、ロット番号などは入力。接種部位はチェックボックスで選択入力し、クリックすればカルテ記載が行われます。「シート入力により、ワクチン接種記載の入力時間かなり短縮できています」(大内先生)と言い、予防接種・健診時間に割り当てられた毎日の午後診療の効率性を高めています。

シートは予防接種以外に、処方薬については体重別の小児薬用量シート、RSウイルス感染症や溶連菌感染症などの迅速検査シートなどがあり、「すべて代理店担当者に依頼して作成したもらったものですが、便利に使っています」(大内先生)と言います。

電子カルテ運用で診療データ管理ではないものの、特記事項欄による情報共有が非常に役立つと言います。「小児科は両親との関係性などでトラブルになるケースが多々あります。それらを回避するために、各スタッフが気づいて些細なことでも特記事項欄に記載し共有しています」(大内先生)。複雑な家庭環境、あるいは両親の子供に対する態度、スタッフによって態度を変える両親、さらに小児虐待につながるような兆候など、事務スタッフや看護師が感じた違和感や問題点などをできるだけ共有しておきたいという理由で利用しているそうです。

自身はICT活用にはさほど関心が高くなく、機能を使いこなす性格でないという大内先生ですが、電子カルテを選ぶ上では次のように指摘しました。「自分の向き・不向きを理解し、私のように機能性よりは使いやすさで選んでもいいのでは。同時に、スタッフが快適に業務を行えることが重要なので、利用した経験のある機種であることも考慮すべきでしょう」(大内先生)

意外に役立った特記事項の情報共有

みなと元町小児科

住所:兵庫県神戸市中央区元町通4-6-2

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