開院後3ヶ月が勝負の期間
開院日以降はさらなる努力が必要に
長い準備期間を経てクリニック開院にこぎつけた時、先生方はきっと達成感で一杯になることでしょう。開業地の選定や資金の調達など、多くの課題を乗り越えて来たのですからそれは当然です。しかし、開業とは言うまでもなくゴールではなくスタート。クリニック経営という厳しい大海へ向けて船を漕ぎ出したわけですから、ここで満足して燃え尽きてしまってはスタッフも困ります。それに開業してからしばらく、とりわけ開院直後3ヶ月の間は新規クリニックにとって勝負所の期間だと言われています。経営者としては気を抜けないどころか、準備期間以上の努力が必要となるかもしれません。そこで今回のコラムは、なぜ開院後3ヶ月が重要なのか、というテーマでお伝えしていきます。今まさに独立のため悪戦苦闘している先生は「開業後のことまで気が回らない」と思われるかもしれません。ですがスタートダッシュの機を逸すれば、その影響は意外と長く続くもの。クリニックの明るい未来のためにも一読をお薦めします。
開院直後は人々の興味が最も集まる期間
突然ですが新規開業したクリニックにとって、患者を呼び込もうとする上で最も大きなセールスポイントとなるのは何でしょうか? 答えは院長の卓越した技術や、最新の設備などではありません。実は「新しいこと」そのものなのです。近所に新しいショップやレストラン、ヘアサロンなどができたら、人はそれだけで「どんなところかな」と関心を持つもの。未知のものに対する好奇心は期待感を生み出し、ちょっとした機会があった際には「新しいお店に行ってみよう」という行動に繋がりやすいのです。これはクリニックも例外ではありません。もちろん病気やケガで訪れる場所ですから、飲食店に行くほどの気軽さはないにしても、“目新しさの効果”は確実に存在します。ですが当然ながら、この効果は時間が経てば経つほどに薄れていきます。3ヶ月もすれば「あの新しいクリニックの先生は〜」などと、近隣の人たちの話題に登ることも極端に少なくなることでしょう。となればその賞味期限が切れる前に、積極的な集患対策を打っておく必要があります。
集患業務や広告効果測定をぜひこの時期に
開院してすぐは来院患者のすべてが新患であることも、この時期の重要性に関係があります。患者は新患として来院後、数度の再診を経て治療を終え、クリニックに対して一定の評価をします。その評価が高ければ別の病気やケガに見舞われた時にも再来患者となってくれるでしょうし、家族や友人などにクリニックを薦めてもくれるでしょう。つまりこの時期に来院してくれる患者の数が、その後の患者増を呼び込む母数となるのです。さらにこの期間中に、開院時に出した広告の効果測定をやっておくことも大切です。先ほども述べたように来院するのは新患がほとんどですから、オープン告知広告の効果が患者数にストレートに反映されます。3ヶ月間は窓口でアンケートをとり、クリニックを知ったきっかけや来院の動機などを調査しましょう。性別や世代、エリアや時間帯別にデータを取ると、次の広告を出す際の参考にできます。 このように開業直後、とくに3ヶ月間は集患へ向けた取り組みの効果・必要性ともに高く、広告効果測定にも適している期間です。レセコンを実際に稼働させたり、診療報酬を初めて請求したりと不慣れなことばかりで忙しい時期ですが、「落ちついてからじっくりやろう」では遅きに失することもあり得るため気合いを入れて取り組みましょう。なお、見やすさ・使いやすさを追求したメディコムの「電子カルテシステム」は、こちらからご確認いただけます。開院直後の日常業務負担を軽減するためにも、ぜひご検討ください。
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