目次
クリニックに看板が必要な理由
診療科目、診療時間、休診日などが記載されたクリニックの看板は集患手段の一つといえます。
クリニックに新たな患者を導くにはホームページやSNS発信などさまざまな手段がありますが、診療圏内の患者を集めるのに適しているのは「分かりやすい看板」です。通院の利便性を求めてクリニックを選ぶ患者に直接アピールできる看板は、大切な集患マーケティングの一つなのです。
また、近年では同じ診療科でも診療分野が細分化されている傾向にあります。具体的には、同じ皮膚科でも一般皮膚科や美容皮膚科、同じ歯科でも小児歯科や矯正歯科など、クリニックによって強みとする診療内容が異なるケースも少なくありません。クリニックの看板にはどのような診療の強みがあるのか明確に表記できるため、看板を目にした患者は自身のニーズに合ったクリニックであるか分かりやすく判断することが可能です。クリニックを継続していくには、繰り返し受診する患者を取り込んでいくことも大切です。ニーズに合った患者を集めることができるのも、クリニックの看板の必要性といえるでしょう。
具体例
クリニックの集患には分かりやすい看板を設置することが大切です。上述したように細分化されている強みとなる診療を受けられるか患者が判断できるため、クリニックに合った集患が可能となります。
また、クリニックの名前を覚えていなくても看板の色や形などが記憶に残っていると、名称や場所を検索した新たな患者を集められる可能性があります。診療圏内の人の「視覚」に訴えて印象を残すことで将来の集患につながるケースも少なくないのです。夜間や休日に診療をしているなどクリニックのメリットを大々的に視覚的なアピールすることで、他の医療機関との差別化を図ることもできます。
さらに、看板はクリニックの地域貢献をアピールしたり、ブランド化したりする上でも大切な手段となります。診療圏内の住民の目に留まりやすい看板を設置すると、クリニックの存在が口コミで広がるケースも多いでしょう。また、強みとなる診療内容をアピールすることでブランド化を図ることも可能となります。
クリニックの看板には多くの必要性や重要性があり、分かりやすく好感を持たれやすい看板の設置はクリニックの円滑な経営に必要なのです。
クリニックの看板設置にかかる費用
クリニックの看板設置にかかる費用は、看板の大きさや素材、設置する場所などによって大きく異なります。
クリニックの敷地内に設置する場合、設置にかかる費用は発生しません。一方で、多くのクリニックが敷地内に設置している自立看板やプレート看板はステンレスなどの強い素材、LEDなどの電飾を取り入れた素材で作られることが多く、費用は30~250万円ほどになります。電飾タイプの看板は高額になりやすく、大きな看板は安全に設置するために大掛かりな工事が必要となるため、その分費用も高額です。
一方、クリニックの最寄り駅、周囲の交差点など人通りが多い場所に設置する看板は野立て看板と呼ばれ、広い範囲の人にクリニックの存在や特徴をアピールする手段となります。野立て看板の場合、看板の作成費用自体は30万円程度ですが、掲示するには毎月数千円~数万円程度の費用がかかります。人目につきやすい場所ほど費用は高額になるため、費用に見合った集患効果があるか判断して設置を決めることが必要です。
クリニックの目を惹く看板制作のポイント
クリニックの看板は患者を効率よく誘導するための手段となります。では、人目を惹く看板を制作するにはどのようなことに注意すれば良いのでしょうか?看板制作のポイントをチェックしましょう。
どこから見ても分かりやすい内容
クリニックの看板は近くで見ても、遠くから見てもひと目で内容が分かるように工夫することが大切です。近くで見た人には診療内容や診療時間など必要な情報を簡潔に表示し、遠くから見た人には診療科や休診日など必要最低限の情報が目に留まるような看板が理想的です。また、他の医療機関との差別化を図るためには他にはないクリニックの特徴を簡潔に記載する必要があります。看板用にぱっと目に留まりやすいキャッチフレーズを考えておくと良いでしょう。
看板はいろいろな角度や距離から見られる可能性があるため、最低限の情報は大きく太い文字で表示。診療時間などの細かい情報は少し文字を小さくして記載するなど、看板の中に入れる情報にメリハリをつけるのがおすすめです。
色やデザインの工夫
人の目を惹きやすい看板を制作するには、色彩が明るく好感を持たれやすいデザインを目指すことが大切です。特に必要最低限の情報は目立ちやすい色調の文字ではっきりと表示すると印象に残りやすい看板になります。具体的には、薄めの背景に黒や紺などの色調が濃い文字にすると遠くから見ても分かりやすい表示にすることが可能です。
ただし、蛍光色や全体的に暗い印象になる色調はおすすめできません。あくまで医療機関であることを念頭に、清潔感がある色調を心がけましょう。また、通院したいと思わせるような、落ち着いた明るい雰囲気に仕上げることも大切です。
設置場所に合わせてデザインを変える
看板は設置場所によって見る人の属性が異なるため、その場に適したデザインを作るのもポイントの一つです。
具体的には、自院の敷地内にある自立式看板や窓看板などは実際にクリニックのすぐ近くを通る人が目にする看板であるため、診療科などの最低限の情報以外にも得意とする診療分野や診療時間などの詳細な情報も盛り込むと良いでしょう。一方、交差点など交通量や人通りが多い場所に設置する場合は、目に入ると印象に残りやすいデザインにすることが大切です。診療科や診療日など最低限の情報を分かりやすくはっきりと記載しましょう。
看板の設置場所を決めたら、どのような属性の人が看板を目にする機会が多いのか分析してデザインを決めていくのがベストです。
ユニークなデザインのロゴなどを入れる
看板の印象を強めるには、ユニークで目につきやすいデザインにすることも大切です。ユニークなデザインのロゴや写真などを入れたり、形状や素材なども工夫したりすると目を惹きやすい看板になります。
ただし、デザインは上述したように目にする人の属性に合わせる必要があります。高齢者が多いエリアでユニークなデザインを意識しすぎると良い印象を持たれないケースも少なくありません。逆に若者が多いエリアで落ち着きすぎたデザインの看板にすると、印象が残りにくくなる可能性もあります。
また、看板は設置場所の景観に合わせるのもポイントです。もちろん、周囲の風景になじみすぎると印象に残りにくくなりますが、度を越えて景観に合わないデザインにすると悪印象になる場合もあるでしょう。
見る人の年齢層などの属性や景観などを重視してユニークなデザインになるように工夫してください。
クリニックの看板設置事例
クリニックの看板にはさまざまなタイプがありますが、代表的なタイプをご紹介します。
自立看板
一般的にはクリニックの敷地内に設置する看板です。クリニックのシンボルともなる看板であるため、目を惹きやすい色調やデザインに必要な情報を分かりやすく表示する必要があります。
野立て看板
駅や道路上など人通りの多い場所に設置する看板です。自立看板よりも広い生活範囲の患者にクリニックの存在や診療内容などを周知することができます。
壁面看板
クリニックの壁や窓などに設置する看板です。自立看板と同様にクリニックの前を通りかかった患者にクリニックの情報を宣伝することができます。自立看板よりもコストが低いのがメリットです。
クリニックの看板についてよくある質問
看板の発注はいつ行うべきですか?
クリニックの看板の作成時間はデザインが決定してから2ヵ月前後で納品可能なケースもありますが、納期は看板のタイプや電飾の有無などによって異なります。デザインも含めて発注する場合はさらに1~2ヵ月ほどかかりますので、看板制作の見積もりを出すときには納期も含めて業者に確認し、余裕を持って発注するようにしましょう。
特に電飾が必要な看板は電線の配置などのも時間がかかります。看板の設置を決めた段階で業者に相談することをおすすめします。
クリニックの看板に規制はありますか?
クリニックの看板を設置するときには、地域によってサイズ、高さ、色調などに制限が設けられている場合があります。また、設置場所についても細かい規定があるため、設置を予定しているエリアの決まりを遵守するようにしましょう。
さらに医療法によってクリニックの看板で広告できる内容にも制限が設けられています。以下のような広告内容は禁じられていますので注意してください。
- 他の医療機関と比較して優位性を示す内容
- 詳しい説明がないビフォーアフター写真
- 患者の主観による治療体験談
- 具体的なデータがない「完治率〇%」などの誇大広告
出典:「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針 (医療広告ガイドライン)」(厚生労働省)(PDF)
(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000209841.pdf)
クラウド活用型電子カルテのご相談は「ウィーメックス」に
電子カルテは、診療の効率を上げるだけでなく医療の安全性や患者満足度にもつながる大切なツールです。新しいクリニックのスムーズな運営のためにはクリニックのニーズに合った電子カルテを選ぶ必要があります。
ウィーメックスが提供する「Medicom」のクラウド活用型電子カルテは、一般診療所向けシェアNO.1※の実績を誇ります。クリニックの業務負担を軽減することを目標に、カルテ入力の効率化、他機器との連携、院外でも使用可能なシステムなどが特徴です。トラブル時のサポート体制やセキュリティ対策も整っています。
電子カルテの導入を検討している方は、ウィーメックスにお気軽にお問い合わせください。
まとめ
クリニックの看板は集患のための重要なツールの一つです。近年ではインターネットやSNSでクリニックの情報を収集してクリニックを選択する患者も多いですが、「視覚」の印象を残すことで検索対象に上がる可能性が高まります。もちろん、看板を目にした患者がそのまま受診するケースも多く、効率的な看板設置は経営の安定化に役立つといえるでしょう。
今回ご紹介した看板設置の注意点などを参考に、集患につながる看板設置や看板の改良を計画してください。