閉院の理由(3)
閉院の理由(2)では、引退について検討する重要性についてご紹介しましたが、本記事では、その先で承継を検討したとしてもなかなか計画検討が進まない実情についてご紹介したいと思います。
承継は後継ぎがいて成り立つものですが、昔から一般的な承継として認知されているスキームとしては、自身の子や親族に承継する、いわゆる「家業を継ぐ」というものがあります。
ただし医療機関に関しては「後継者が医師である必要がある」という条件があり、他の業種と比べて承継のハードルが非常に高いです。
下記は、そんな環境下にいる開業医に対して『後継者の有無と意思確認」について調査した結果になります。
上記のグラフのとおり、実際の調査でも後継者がいない背景事情として、全体の半数以上が医師の子ども・親族がいないという状況であり、約25%が承継の意向がないという状況で、全体の約8割が「後継者候補がいない又はいても承継の意向がない」ということで、身内での承継が不可能な状態であることがわかります。
- 開業医の約半数は後継者候補がいない
- 後継者がいない約8割が「承継できる子供・親族がいない」という状況
では承継を目指す場合は第三者承継(親族以外の医師、医療法人に承継すること)に向けて、 周りや専門業者に相談するのが次のステップとなりますが、環境的になかなかそれが難しいという実情もあります。
次の記事「閉院の理由(4)」では、第三者承継を目指してもどうすればいいかわからないという開業医の実情についてご紹介します。
では第三者承継を目指して後継者を探すためということになりますが、なかなかそう考えるきっかけや相談先がないなどのハードルがあると思います。
その問題や抱える悩みについて、次の記事「閉院の理由(4)」でご紹介したいと思います。
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