承継までの流れ
① 相 談
医院継承の実行に向けて、まずはご自身の引退に関するご意向をまとめ、方向性を決める必要があります。 現在の状況や環境などを加味して承継のタイミングや必要な準備を整理し、承継候補者を見つけ適切なプロセスで承継実行するために、専門知識・情報を持ったアドバイザーが必要が重要です。
適切なアドバイザーを選ぶためにも、まずは相談してコミュニケーションを取ることが重要です。
② 提携仲介契約の締結(FA契約)
医院の評価、承継候補者の紹介から最終契約締結までの実務や交渉、アドバイスなどの支援を専属で行うために必要な譲渡希望者とアドバイザー間の契約です。
③ 評価・案件化
決算書(直近3期分)、保有資産、患者数と売上等などの経営数値やその他経営に関する様々な情報を元に事業価値の評価を行い「希望譲渡価額」を決定します。
合わせえて、承継候補者を探すために必要な「医院概要書(ノンネームと詳細の2点)」を作成します。(ノンネーム作成=案件化)
④ 承継候補者へ提案~医院概要書(詳細)開示
ノンネームによる承継候補者への提案を行い興味ありとなった場合、譲渡希望医院の了承(ネームクリア)を得た上で承継候補者と秘密保持契約を締結し、医院概要書(詳細)を開示し詳細を説明します。
詳細を確認し検討のうえ、さらに具体的に話を進めたいという意向を確認したら次に両者の面談に進みます。
⑤ ご面談・訪問
譲渡希望者と承継候補者の面談を行い、施設の見学を行います。
初回の面談はお見合いのイメージに近く、まずはお互いに自己紹介を行い、人柄や理念、診療方針などの確認から、現在の患者層や診療内容などを確認します。あとは今後の譲渡に関する意向やスケジュール、引継ぎ時の内容や機関などに関する大まかな条件などの確認を行います。
買手が見るポイントについては、「買手が見るポイント」をご参照ください。
⑥ 条件交渉
面談や訪問を行ない、お互いに継承に向けて前向きに進めるという意向が確認できましたら、両者で条件交渉を行います。
ここで行う条件交渉は、承継候補者側の買収額の提示など譲渡価額に関することや、譲渡時期、引き継ぎに関する内容とスケジュールなどについて交渉を行います。
アドバイザーの立場では、予め双方の条件や意向、譲れない点などを整理し、条件交渉がスムーズに行われるようサポートします。
承継実行、引継ぎには良好な関係性が必要になりますので、ここでもて一方的に条件を押し付けるのではなく、コミュニケーションを通してお互いが譲歩できるところは譲歩し、相手の意向を尊重しながら話し合うことが重要です。
⑦ 基本合意書の締結
基本合意書とは、最終契約に先立って取り交わされる合意書です。これまでの交渉で合意した内容を整理し、最終契約の締結に向けて認識を揃えるのが目的です。
医院概要書に記載された情報が正しいことを前提に、譲渡価額、譲渡日、スケジュール等に関する事項や、この後行う買収監査で、万が一財務情報等に誤りがあった場合、譲渡価格を修正する基準を定めます。
同時に、買主に「単独交渉権」を付与します。これにより有効期間内は他者との間で医院継承に関する一切の交渉ができなくなります。
⑧ 買収監査
買収監査(デューデリジェンス)では、基本合意書の前提となる承継希望者(医院)の財務内容等の正確性や譲渡価額の妥当性を確認するための調査します。
第三者の会計事務所等の専門家により、医院の情報を元に事業、法務、税務、会計などの観点から権利義務関係、取引実行に必要な手続き、リスクなどを洗い出し、適切な対価・取引条件を判断を行います。
⑨ 最終条件の交渉
買収監査における検出事項など結果をもとに最終条件の交渉を行います。例えば、簿外債務や買収後のリスクが発見された場合は譲渡価額やスキームの調整を行ったり、不動産に関する譲渡または賃貸契約などの交渉や、譲渡者や職員の継続勤務、退職金などの条件、その他細かい事項について交渉を行います。
⑩ 最終契約締結
最終条件の交渉を経て、医院譲渡に関する最終契約書を締結します。最終契約では基本的な内容(譲渡対象、譲渡価額、譲渡の合意など)に加え、譲渡に関する当事者間のリスク分担を実現するための様々な条項や譲渡及び引継ぎ業務に付随する各種の取り決めが規定されます。
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