無床診療所の閉院数と院長の平均年齢について
現在の動向を知る
現在の日本は高齢社会、超高齢化社会と言われておりますが、多くの業種においても経営者の高齢化が進んでおります。
医療に関しても同様に、医療機関の経営者(理事長、院長)の平均年齢が年々上がっていることから、診療所等の閉院数も比例して徐々に増えております。
特に地方地域では閉院により地域医療を担う医療機関が減っている又は公的病院のみで医療を支えている地域も出てきていると思いますが、そうなってしまうと患者の負担や、従業員の働き場がなくなってしまうなどの影響も出てしまったり、延いては公的病院等が赤字前提で地域医療を担うなどの社会としての悪循環が生まれることがあります。
高齢化が悪いということではないですが、高齢化による様々なリスクや影響を考えて個々人として、ご自身やご家族、また患者や従業員、地域のことを考慮して、先々のライフプランを検討するのが望ましいと考えられます。
まずは現在の医療機関の動向として、閉院数がどれくらいあり、経営者の平均年齢はどれくらいなのか知ることから始めていきましょう。
無床診療所の閉院数
おおよそ2年に1度の診療報酬改定のタイミングで閉院・休止の件数が多く出る傾向がありますが、全体としては年々閉院件数増えていて、近年では年間7,000~8,000件前後の閉院があるという状況です。
また、無床診療所の開業件数については毎年ほど同等の件数になりますが、施設数のプラスマイナスで見ると数十~百件前後で、診療所は毎年微増という傾向です。
医療機関経営者の平均年齢
閉院についてはもちろん診療報酬改定だけが要因ではなく、上記の図の通り、団塊の世代なども高齢化により、医療機関の経営者の平均年齢が年々高まっており、現在では平均年齢60代以上という状況で年齢による閉院が増えています。
具体的な閉院の理由などについては、別記事「閉院の理由」に記載しておりますのでこちらをご参照ください。
またライフプランを検討するキッカケとなる記事でもありますので、本記事に続いて読んで頂ければと存じます。
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