譲受者(買手)とは
地域を支えていた医療機関と新しい担い手(譲受者)が繋がり医院が存続することは、通院されている患者や働かれている職員を守ることに繋がり、ひいては地域医療の存続という大変意義のあることに繋がります。
そんな承継において必要となる承継先(譲受者)ですが、対象は主に以下の3者となります。
医療法人
診療所や病院を運営している医療法人がドミナント戦略や地方展開、または新分野への進出・医業の多角化などを目的に買収します。
病床の回転率を上げるためにも地域医療連携において急性期病院や慢性期病院が在宅医療を行う診療所・訪問看護ステーションを買収して運営するケースもあります。
企業
医療介護に関わる事業会社が事業戦略に基づいて医療機関を買収し運営するケースや、全く別産業の企業オーナーが医業への参入を目的に買収するケースが増えております。
企業の場合、既に展開されている事業が全国に展開されていたり、新規参入でもエリアを問わず買収を検討されるケースがあるため、診療所がある地域とは全くことなる地域から承継希望者として手が上がることがあります。
また、企業については承継・M&Aを行うために理事長とする医師を採用する必要がある為、人材の獲得や譲渡スケジュールとの調整、マネジメントの問題など一定の労力が掛かることが想定されます。
勤務医
近年、若手医師による開業が増えております。首都圏から徐々に首都圏以外の地域でも開業されるケースが増えておりますが、
競合が増えていることからマーケティングや集患力、運営面の効率化など経営努力が求められるなど、費用面以外の開業のハードルが高くなっております。
また新規開業しても医療広告ガイドラインによる規制や費用や内容の差別化できる範囲の狭さから、特に集患に関する不確定要素があるため、
既に地域で認知されていて一定の患者数がいる医療機関から承継を受けてスタートする、いわゆる「承継開業」のニーズも高まっています。
ただし、特に最初は元々も診療所の理念や診療方針、地域との付き合い方などそいうった長年培われてきたものや文化を尊重しながら進めていく必要があるため、
独自のスタイルで運営したい場合や1から新しい文化や患者との付き合い方を作っていきたいという場合は承継という選択肢が合わない場合もあります。
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